着物初めてさんの草履選び〜浅草の長谷川商店へ

色と技で最幸の着姿に!
きもの美人道*ひとみです。

昨年のちょうど今ごろ、
「初めてさんの履物選び」で、
下駄を購入した様子をご紹介しました。

今回は、
着付けレッスン<初心者コース>を
修了された生徒さん3人と、
草履選びに参りました。

せっかく着物が着られるようになったのですが、
生徒さん達からは、以下のような声が上がりました。

  •  どの着物にどの草履を合わせるのかわからない
  •  礼装用はあるけれど、普段履く草履がない。
  •  草履で歩くのは痛そう・・・
  •  そもそもどんな種類があるのかを知らない
  •  自分だけでは選ぶ自信がない

・・・・・

そんなお悩みを持っていた生徒さん達に、
最終レッスン時に履物のお話をし、
同行ショッピングを行いました。

行き先の長谷川商店さんは、
履物の卸問屋さんで、
本来は小売業者を相手にご商売をされています。

ですから、あえて宣伝はしない(できない)お店です。
でも、一般の人でも、
お店に立ち入れないわけではないんですよ。

初めて自分で草履を購入する生徒さんの、
お買い物の様子と共に、お伝えします!

読み終えたらきっと、
草履を買い足したり、
メンテナンスをしたくなりますよ♪

1.草履は台から選ぶ

さて、長谷川商店さんへ入り、
私は、
「こちらの方(生徒さん)が、
まず最初の一足目を欲しいのですが」
とお店の方へ言いました。

「では、台からお選びください」
と、お二階へ案内されました。

そう、草履選びは、

まず、台を選ぶ

ところから始まります♪

サイズ別、カテゴリー別に、
ズラ〜っと並ぶ、
草履、草履、バッグたち・・・

生徒さんたちは
「え〜、こんなに?!」
と、びっくり。

お店の方が、靴のサイズを、
「23センチですね。
23.5も履きますか?
22.5も履きますか?」
と、細かに聞いてきます。

なぜかというと、
草履の分類は、
S・M・L・LLとありますが、
そのお店により、
区切る足サイズは
微妙に違うからです。

そして、
台の上に足を置いてみて、
草履サイズを確認します。
(この時点ではストッキングでも可)

*この時、足先は
草履ギリギリにはしません。
草履は、鼻緒に足先を突っかけて履くので、
前いっぱいに指が行くのではゆるすぎます。
そして、かかとが草履から
少しはみ出すくらいが
綺麗とされています。

2. 目的、サイズ、幅広・幅細

このたびの目的は、
最初の一足めの草履。
普段使いで、
なるべく着物を選ばないもの、
という条件です。

そうなると、

底は一段で低めのもの、
素材はエナメルまたはつや消し、
色は白、クリーム、ベージュ、グレー

が一般的です。

よく小判型と言いますが、
台は小判のような形をしており、
幅広なものは安定して履きやすいです。

関東では、幅は細めの、
キュッと小粋な感じが好まれる傾向があります。

おひとり、Sサイズの方がいて、
在庫の関係で、
底が三巻のものから選ぶことになりました。

三巻ですと、鼻緒次第で準礼装にも使えますから、
汎用性が高いですね!

お二人は、ベージュの台を、
おひとりは、
つや消しのミディアムグレーを選びました。

1)礼装用の草履

礼装用は、いわゆる佐賀錦のように、
同柄のバッグとセットで販売されているので
わかりやすいかと思います。

金糸・銀糸が使われた織物や、
皮製品。
画像は、台が三巻きされていますね。
裾を長めに着付ける正装では、
かかとが高い方が良く、
高さが低いほど、
カジュアルになります。

洋服でも、ドレスの裾の長さを考慮して、
ハイヒールを履くのと同じです。

 

 

2)お洒落ばきの草履

三巻きの台を選んだ方もいらっしゃったように、
台だけで礼装用とは決められず、
鼻緒とのバランスで決まります。
鼻緒は、金糸の入った刺繍なら格が上がります。

蛇・トカゲなど、
爬虫類はお洒落用の代表ですね。
その他に、印伝もあります。

3)その他

パナマなどの夏用草履や、
晴雨兼用など、
他にも用途に応じたものがあります。

*参考記事:「丸屋履物店
(お写真も豊富でとても分かりやすいです)

 

3. 鼻緒選び〜まさかのお揃い♪

さて、台を選んだら、1階で鼻緒を選びます。

<普段使い>向けコーナーで
気になるものを台にポン、と置いては見比べます。

ふっくらとした生地に
刺繍がされた布地も素敵でしたが、
やはり無地調が良いよね、と、
意見は一致し、
結果、微妙に異なるお揃いとなりました!(笑)

こちらはベージュを選んだお二人のセレクト中を撮影。

右二つ、左二つ、
それぞれの方が、お悩みになりました。

一番右は、
その方にとてもよく似合いそう。
右2番めは一番人気。

左端は、ピンク味があるので、
黄味のベージュの台とは少々合いにくい。

左2つめの刺繍は、はんなりイメージで、
シャキッとした姿に、
というご本人のイメージとは少し違ったようです。

・・・・・・・・・・・

結果、3人とも
同素材、微妙な色違いとなりました!^o^)/

 

4. 試し履きして調整 ♪

選んだ草履の、
台と鼻緒をすげていただく間、
しばし、外出。

実は、お昼過ぎてから伺ったもので、
セレクトに推し感がかかると、
その日のうちには仕上がらないかも、、、
と内心ヒヤヒヤしていました。

でも、タイミングが良かったそうで、
お店の方が、
「本日中にお渡しします」
とおっしゃってくださいました。
ラッキ〜♪

2時間近くお茶して、
よもやま話しに花を咲かせていると、
お店から3人へ、電話が鳴りました。

お店に戻り、各自持ってきた足袋に履き替え、
足入れをしました。

と言っても、
草履もあまり履いたことがない人たちですから〜^^);

お店の方が、
「はい、そこで小指側に開いて」
などと、
うま〜く誘導してくださって、
すっと履けるようになりました。

(*お店にも足袋カバーはありますが、
ご自身の足袋を持って行くべし!)

「ちょっと、右が痛いかな・・・」
とか、感じたまま伝え、
調整して、また履いて確認します。

*こちらは、ミディアムグレーの台に、
白の鼻緒。
鼻緒に細かな点が打ってあって、お洒落!

「あとは、また履いていて痛くなったら調整しますから、
持って来てくださいね。」

ということで、めでたくお買い物終了。

まとめ

今回は、初めて草履を選ぶ生徒さんの
お買い物同行の様子と共に、
草履選びの手順を紹介いたしました。

1.草履は台から選ぶ〜サイズ、底の違い、色選び
2.目的、サイズ、幅広・幅細
3.鼻緒を選ぶ
4.試し履き&調整


既製品をそのまま履くのもありですが、
こうして、台、鼻緒を組あせて、
自分だけのオリジナル感を楽しみながら
お買い物するのは楽しいですよ!

生徒さんたちは、目をキラキラ輝かせ、
「これからの楽しみが増えました!」
とおっしゃっていました。

私も、着物でご一緒に
出歩けることがとっても嬉しいです。^^

たいていの履物屋さんは、
無料で調整やお直しをしてくださいます。

長谷川商店さんは、
自社製品は無料で、
他のお店で買ったものでも、
部品代、調整代金をお支払いすれば
調整してくださいます。

草履は消耗品です。
まめに底の点検もし、
かかとのゴムが磨り減ったら、お取り替えを。

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